システムエンジニアの思考

三十代半ばのどこにでもいる普通のシステムエンジニアが、日常のどうでもいいことを書くブログ

アクセス数がブロガーを狂わせる

 私が前に運営していたのは、どんなにひいき目に見ても人気があるとは言えないブログだった。しかし、驚いたことに、半年くらい放置してもそれなりのアクセス数があった。これはおそらく、(内容はともかくとして)百以上の記事を書いたから、毎日一定の訪問数を得られたのだと思っている。

 一方、当ブログは今日(先ほど日付が変わったので正確には昨日)で開設から三日目である。前のブログの経験から、最初のうちはアクセス数のゼロ行進を覚悟していたのだが、意外にもポツポツとアクセスがあるので作者は嬉しかった。これに気をよくして、大したネタが無いにもかかわらず、「今日もブログを更新しよう!」と意気込んだ。

 実は、これが落とし穴だと思っている。たしかに、ブログは毎日更新するとアクセス数がだんだん伸びていく。私の前のブログでも、毎日更新していた時期は、アクセス数がどんどん伸びていった。しかし、アクセス数を稼ぐためだけに自分が書きたくもない記事を量産していくと、ブログを立ち上げたときにイメージしていたものとは別のブログが出来上がってしまう危険性がある。

 私の前のブログで最もアクセス数が多かった記事は、iPhoneの機種変更(たとえばiPhone5SからiPhone6への変更)に関する話だった。iPhoneに関する記事の割合は全体の十パーセント程度だったが、この記事のアクセス数はブログ全体の半分近くに達していた。従って、iPhoneに関する話をもっと書いていたら、ブログのアクセス数は増えたかも知れない。もしかしたら人気ブログになって、私がブログを続けるモチベーションを保てたかも知れない(まあ、あり得ないと思っているが)。しかし、私がそのブログで書きたかったことはiPhoneのTipsネタだったかというと、そうではない。であれば、アクセス数を稼ぐためにiPhoneネタばかりを書くのは本末転倒ということになる。

 そういうわけで、私は自分の書きたいことを書き続けた。だから、ブログはいつまでも人気の無いままだった(笑)。ただ、それでよかったと思っている。アクセス数が取れる記事ばかりを狙って書くのは一つの戦略だと思うが、それをやり過ぎてつまらなくなってしまったブログも少なくないと個人的には感じている。

勤労感謝の日の真実

 今日は勤労感謝の日だが、11月23日が「勤労感謝の日」だと意識している人は、日本全国で多くはないと思う。私はカレンダーをなにげなく見ていて、今日が勤労感謝の日であることに気がついた。言われてみれば「ああ、そうか」となるのだが、「11月の第四週の祝日は何ですか?」と人に聞かれても答えられる自信は無い。

 これが「11月3日は何の祝日ですか?」という質問だったら、「文化の日」と即答できる。「今日は文化の日だから、上野の美術館にでも行くか」というアクションにもつながってくる。しかし、今日が「勤労感謝の日」だと知ったところで、何をしようということが浮かんでこない。

 勤労感謝の日は何をするべきだろうか。もちろん何もしなくても構わないのだが、文字通りに解釈するなら、自分たちの日々の仕事(勤労)や、働いている自分たちに対して感謝するのが目的のように思える。しかし、そうではないということを私は今日ようやく知った。

 Wikipediaによると、勤労感謝の日は戦前まで新嘗祭(にいなめさい)という収穫物に感謝する行事のための祝日だったと書いてある。宗教色の強い祝日だったからか、戦後にGHQがアメリカの Labor Day (労働者の日)とThanksgiving Day を併せた Labor Thanksgiving Day (勤労感謝の日)という祝日を作ったようだ。つまり、「勤労感謝の日」は「勤労に感謝する日」ではなく、労働者を祝う日であるとともに、収穫に感謝する日でもあるということになる。後者の方がもともとの新嘗祭の目的に近いはずだが、「勤労に感謝する日」と思っている人は多そうだ(私もその一人だったが)。

 「勤労感謝の日」と訳したのは失敗だったように思えるし、そもそもアメリカの二つの祝日を合体させること自体に無理があったような気もする。いずれにせよ、オリジナルの祝日の意味を考えると、今日は収穫に感謝するべきなのだろう。そんなことを思いながら、今日の夕食のビーフシチューを食べた。

ブログをやめた理由、始めた理由

 実は昨年の春に三十代半ばにして人生初のブログを開設したのだが、ここ最近は全く更新していなかった。最後に更新したのはワールドカップで日本代表がコートジボワールに鮮やかな逆転負けをした頃だったので、もう半年近く更新していないことになる(最後の記事もワールドカップにまつわる話だった)。

 ブログを書くのをやめた理由は特に無い。仕事が忙しくなったからではないし、ザッケローニジャパンがブラジルで惨敗したからでもない(少なからずショックはあったが)。あえて言うなら、更新を続けていく理由が見当たらなくなった、ということになるだろうか。前のブログでは一年間に百を超える記事を書き、自分としてもそれなりに楽しかったのだが、一区切りをつけて新しいスタートを切りたいという気持ちが今は強い。

 世の中はツイッターフェイスブックが全盛である(勢いはだいぶ失われている気もするけど)。そんな中でブログをあえて選ぶメリットに関して、自分が日々考えたことを記録して、後からそれを読み返すことができる点にあると私は思っている。前のブログでは一年という短い期間だったが、ブログを書き続けていく中で新たな気づきがあったし、文章にすることで自分の考えを整理することもできた。36歳のどこにでもいる普通のシステムエンジニアの私にとって、そういう場をキープしておくことは必要な気がしている。

 「システムエンジニアの思考」というタイトルにしたが、「SI業界の課題についての考察」のような高尚なことを書くつもりは全くない。そういう話題は、はてな界隈に沢山いる他のITエンジニアに任せることにして、このブログでは私の身の回りで起きた割とどうでもいいことについて書いていくつもりだ。そんなものを世の中に公開してどうするんだ、という意見もあると思うが、自分以外に一人でも読んで楽しんでもらえる人がいればいいな、という軽い気持ちで淡々と書いていきたいと思う。

 どうか末永くお付き合いください。